この本に書いてあることは「本当なのかな?」って思いながら実験するのが楽しい。


タイトル: 引き寄せの法則 エイブラハムとの対話
著者:
エスター・ヒックス 、ジェリー・ヒックス
紹介者:鈴木 美咲
内容紹介:Amazonより
宇宙を支配する強力な法則である「引き寄せの法則」。でも多くの人は「引き寄せの法則」の使い方を知りません。本書は「引き寄せの法則」をうまく使って、望みを実現する方法を教えます。あなたはどんなものでも所有できるし、どんな人にもなれるし、どんなことでもできるのです。

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こっちはもうね、ほんとに読み込んでる感じで。

引き寄せ。

読んだことある?

いえ。なんかいろんなところで「エッセンスを」っていう感じです。

そうだよね。
そもそもこの本は著者のヒックスっていう人が、エイブラハムっていう宇宙人とチャネリングしてエイブラハムに喋らせてる。っていうだけで怪しいんだけど。

すごい「すーー」っときたね。チャネリングしてね(笑)。

※ここで言う「チャネリング」は簡単に言うと日本の「イタコ」みたいなものです。本の中で「エイブラハム」は「肉体を持たない多次元的な意識の集合体」として紹介されているので、厳密に言うと「1人の存在」ではないのですが、説明するとややこしいのでここでは分かりやすく「宇宙人」と呼んでいます。

チャネリングしてエイブラハムが語った内容を本にしてるんだけど、なんか「引き寄せの法則」っていう言葉だけを聞くと「自分の欲しいものを引き寄せよう」みたいな感じで捉えられがちだけど、実際の本の内容は「そもそも宇宙はどういう法則で動いているか?」っていうことが書かれた本なの。

すべてはエネルギーで出来ていて振動している。欲しいものがあったらそれと同じ波動を出しておけばそりゃあ「引き寄せられてくるよ!」っていう話なんだけど。

うん。

この本を読むまでは私も仏教的な考え方で「体の中に魂が入っていて、死んだらまた生まれ変わって別の体に入る」っていうのを繰り返して、だんだん成長していって最後には「悟る」みたいな感じかと思ってたの。

でもこの本を読むと、そもそも魂ってこう大きなエネルギーみたいなものがあって、体にはそのエネルギーの小指の先っぽしか入ってないですよって言うんだよね。

小指の先っぽ??

自分が「実体のない大きなエネルギー」だとしたら、その先っぽを物資化させて地球にいるのが今の私たち。

残りの90%以上のエネルギーはずっと存在していて、死んだらそこに戻ってまた別のところで物資化させて。

自分の直観とかは大きなエネルギーの方から指示が出てるだけだから、小指の先っぽである私たちが自分の「エゴ」「思考」とかそういうので判断しなくても「エネルギーの方に聞けば分かるから」っていう考え方で。

でも、この大きなエネルギーとは言葉でやりとりできないから、何でやりとりするかっていうと「感情」でやりとりするんだって。

なんかこう、前向きなイイ感じの感情の時は「進め」っていうサインで。嫌だなぁって時は「止まれ」のサイン。

あぁー、なるほどね。

だから、自分の好きなものとか、いいなって思うことに対して、その感情に素直に従っていくと自然とその「いいな」って思うものと波動が合うっていうか、振動が合ってくるの。

いま話を聞きながら思い出していたのはTED、動画のTEDで脳科学の研究をしている女性の方の…

あぁ、ジル・ボルト・テイラーだっけ?
髪の長い人?

あぁ、その人です。あの人の話を思い出していて。
あの人が「左脳が脳梗塞で動かなくなった時の世界がいかに美しかったか?」っていう話をしていて。あの動画を見た時になんかすごく「そうなんだよな!」っていう感じがあったんです。それと今の「小指の話」とかも近い気がしていて。

動画:ジル・ボルト・テイラーのパワフルな洞察の発作 →

見た見た。

最近自分が読んだ本で「すごくいいな」と思ったもので…大丈夫かなこんな話をしてて?こんな話して何になるんだ(笑)。

あはは(笑)。

分かんないけど、そのうちどこかに着地するかもしれない(笑)。

人間の体を作ってるのは分子とか原子で、それよりももっと小さい電子と原子核の世界とかになったら、それらがピタッとくっついている訳ではなくて、すごい隙間だらけなんです。隙間だらけっていうのは電子と原子核の距離がすごく離れてるって意味ですね。

そういうミクロの世界になると、いま自分はここにいるんだけど、自分を構成している一個一個のものは実はスカスカだから。

「私」がいて「美咲さん」がいて完全に分かれているようだけど、視点を変えたら実はスカスカだから、境界線なんてないんじゃないか?って。

そういうことを考えています。

そうなんだよね。なんか、それが今のは物質の話だし、エネルギーみたいな話で言ってもそういう事ってあるのかな?とか思ったり。

うんうん。 だから「輪廻していっていつか悟る」みたいな感じのイメージは持ってないんだけど、「死」に対する恐怖は昔ほどは無くなって。

結局、物資的な意味でも「存在しなくなるもの」ってないから。

自分を作っていた一部が、いつか巡り巡って美咲さんの一部になってるかもしれないし。

なんかこう、動いていってね。

そうそう(笑)。
ていうことだから、たまたま今は自分っていう器に集まってるけど、明日になったらまたちょっと変わってるし。

うんうん。

なんか、そんなことを考えたりするようになりました。

わたしもわりと、そんなことばっかり考えてるかもしれない(笑)。

でもなんか、人間的な視点で考えるより宇宙人の視点で考えるとすっきりするというか。なんかこう…哲学みたいなものってすごい遠まわりっていうか。
まぁ好きでやるならいいけど、あれ苦しいなとか思っちゃって。

あとは単純にこの本に書いてあることは「本当なのかな?」って思いながら実験するのが楽しい。

「引き寄せの法則」っていう言葉自体はすごく有名だけど「宇宙の真理、成り立ち」みたいなところから来てる話なんですね。

そうそう。自分が「直接、上と繋がる」みたいな考え方ってさ、実は他にも昔からあって。空海の真言宗とかって直接繋がる教えなんだよね。
だから空海の教えとエイブラハムの教えって結局「同じこと言ってるな!」と思って。

でも、真言宗とかああいうのって密教だから。
なんかこう「簡単に繋がっても人間が未熟だと上手く機能しない」っていうか。だから密教になってるのかな?とかね。

なるほどね。
そもそも「引き寄せの法則」の作者は何をしている人なの?

エスター・ヒックス とジェリー・ヒックスは夫婦で、奥さんの方がチャネリングして喋るんだけど、旦那さんの方はもともとそういうスピリチャルなものが好きで。

奥さんはそういうの信じなかったんだけど。ある日、そういうチャネリングができる人を紹介してくれるって言うから会いに行ったら「あなたもできますよ」って言われて。

それから瞑想とかするようになったら、チャネリングもできるようになったの。

へぇ。

最初は文字で答えていたのが、ある日を堺に喋り出して。旦那さんはそういう「人生」とか「人はどう生きるか?」みたいなことを考えるのが好きだから、エイブラハムっていう宇宙人をチャネリングしている奥さんにいろんな質問をして。

最初はそれをテープで録音して人に渡したりしてたんだけど、だんだんそれが話題になって、奥さんが世界中で講演するようになって。本もできてみたいな。

面白いですよね。エイブラハムと空海の話があったけど「最終的に語りたい核になる部分」は皆同じなんだけど、それをいろんな人が別の方法で伝えようとしてる。

そうなんだよね。そもそも私は宗教論とかに興味があって。

世界中には仏教、キリスト教、イスラム教とかいろんな宗教があって。仏教でもいろんな宗派があるけど、ほんとはみんな「真理」として言ってることは同じ筈なのに、なんで違う宗教になるのか?って考えていて。

降りてくるインスピレーションを言葉に翻訳した人の質とか、その土地の文化とか、そういうのによって形が変わるだけなんだよなぁと思って。そんな時にこの本に出会ったから、そうやって降りてきて宗教として熟成される前のことが書いてあるなって思ったの。

おぉーー、なるほどねぇ。

宗教とか道徳とかそういうのを完全に無視して、単純に「物理の法則」みたいな感じで書いてあるから分かりやすいなって。

そこに「教え」とかさ「人の自我」とかが入ると宗教になってくんだなって。

あぁ。

空海の密教とかもさ、修行しないとその力は使いこなせないから「ちゃんと修行しなきゃいけない!」ってなってるけど、浄土宗とかになると「修行しなくても大丈夫!ってなって。だんだん「念仏唱えておけば大丈夫!」ってフランクになってく。

そうだね、だんだんオープンになる。「えぇいいの?」って思うけど(笑)。

そうそう。

教えを守ろうとすると、余計なさ、インスピレーションじゃない「教えを守るための新しい教え」が生まれちゃったりね。

そうだね。

自分がアメリカに住んでいた時にイスラム教の人と一緒に暮らしていて。やっぱり毎日メッカに向かって何度もお祈りするんです。ラマダンの季節、約一カ月くらいの期間は「日が出てる間はご飯を食べない」っていう生活をしていたし。

一緒に住んでいて、隣で見ていて、そういう宗教とかのことも含めていろんなことを話したんですけど、ずーと「大変だな!」と思っていて。

イスラム教のルールが、やっぱりそのなんだろうな、人間としての「本能」とか「根源的な欲求」みたいなものをコントロールすることによって、一段階上を目指してるのか分からないですけど。

そういうルールがあってもどうしても抑えきれない欲求とかってあるじゃないですか。その「ルール」と「抑えきれない欲求に」挟まれて、もがき苦しんでるわけですよ。

やっぱり苦しいんだね。

苦しんでるんですよね。

そうなんだ。

そうそう。彼はすごく苦しんでいました。

ルールがあるから、そのルールを守れなかった時に自分をすごく責めていたし。そういうのを真横でずっと見ていたから「守らなきゃいけないルールを持つ」ていうのは「こんなに大変なんだな…!」って。

なんだろう、そういう経験を通して「魂を磨く」じゃないですけど、そういうのは分からなくはないんです。

だけど、そのルールがあることによって、守れないときの「自分に対する失望感」「自分を責めてしまう気持ち」とかを考えると、そのルールが無い方が「目指している救われた状態」に近いんじゃないの?ってずっと思ってましたね。

宗教の教えをそのまんまちゃんと腑に落ちて理解できていれば活かせるんだろうけど、形だけハマったら苦しいだけだよね。
でもなんか、宗教があることで逆にポテンシャルが上がる場合もあるなぁと思っていて。例えばキリスト教の人とかって、人を助けるのに躊躇がないから「すごいな」って思ったことは何度かある。

そうだね。日本人はさ、あんまり「これ」っていうのが無いから不思議だよね。「どうなっていくのかな?」って興味がある。
そういう「心の軸になるものが無い社会」って、人類の歴史の中でもかなり珍しい状況なんじゃないかなって。

なんかさ、面白い本を読んだことがあって。

人間には「そもそも言葉が無かった」っていう本でさ。タイトルではないんだけど、本のいろんなところにちょっとずつそういうことが書いてあって。

文字が生まれた後なんだって。「心」っていうのができたのが。

心が生まれる前はそれこそ右脳で直接神様と繋がっていて。
左脳は単純に「それをやっても安全かどうか?」をただジャッジする機能として備わっていたのが、文字が生まれてから心ができて。左脳で考えるようになったら、右脳からの命令を無視するようになっていった歴史があるっていう本でね。

本:あわいの力 「心の時代」の次を生きる

なんかあれですね。アダムとイブがリンゴを食べた。そういう話に近いような。

すごい古い文献とかを読むと「心」に値する言葉が無いらしくて。ある時から生まれるんだって。

言葉の成り立ちの話ってほんとに不思議ですよね。
宇宙ができた話と近い気がするんですけど…

まず「無」です。
ある日突然「ビックバン」です!

みたいなことを言われても「いやいやいや、ちょっとまってよ(笑)!」

理解できないよね(笑)。

まってまって。「 無」って言ってるじゃん!無からどうしてビックバンなのよ?ビックバンの元になるものって何かあるでしょ?それ無じゃないじゃん!とか思うじゃないですか。

思うよね(笑)。

言葉もそれに似ていて「いやいや、いつその最初の言葉みたいなのが出来るの?」って。

「雨」っていう漢字があって、空から降ってくる水のことを「あめ」って呼んでるけど、これ誰が最初に「あめ」って呼び出したんだよ!この冷たい空から降ってくるやつ「あめじゃね?」って。

あはは(笑)。あんまり考えすぎるとさ、おかしくなりそうだよね。

分かんないよほんとに。「愛してる」とか「I love you」とか、言葉ってどうやって生まれるんでしょうね。

それこそなんか、魔法の呪文みたいに「音ひとつひとつ」に全部意味があって、それを繋げて言葉にしてるって説もあって。それけっこう面白いよ。

そんな考え方もあるのか。
なんかその、1が100になってくとか。進化論とかもそうだけど、そういうのはまぁ想像できなくもないんです。

うん。

でも「一番最初に生命が生まれた時は?」みたいな話になると「大昔の地球の海底でマグマとか何らかの物質があって、そこに電気が…初めての生命が…!」

あはは(笑)。

それほんと?? みたいな(笑)。
ほんとにそれで最初の生命って呼ばれるものが生まれんの?っていう。「0から1の瞬間」って不思議ですよね。

不思議だよね。私もさ、進化論とか宇宙の成り立ちみたいなのがけっこう昔から興味があって。

それこそ昔はさ、ビックバンとか物質的な観点から本を読んでたんだけど、最近はもういろんな宇宙人の書いた本を読んでいて(笑)。

いろんな宇宙人(笑)。

宇宙人の本を読むとさ、人はいま体があって、エネルギー的な魂があるけど
「体がない時間があった」とか書いてあるの。エネルギーだけで生きていた時代があって、あるとき体を持って、そのうちまたエネルギーだけに戻る。

そういう考え方を進化論とかに照らし合わせるとさ、「体だけの時代」があって、そこにあるとき「エネルギーの人」と「体の人」がこう、一緒になったのかなとか(笑)。

難しいね(笑)。

なんかこれ大丈夫かな。ものすごいオカルトな方向に(笑)。

そこは編集者の腕の見せどころだね!
オカルトにもまとめられるし、いい話にもまとめられるよ(笑)。


お話しを伺った感想を少しだけ:
私と美咲さんは同じ高校に通っていたのですが、年は一才違うので高校生の頃はほとんど交流がありませんでした。

大人になってからも「友達の友達」という感じの関係性で、がっつりと話したのはこのインタビューが初めて。それなのに「魂」「宇宙人」「チャネリング」「言葉の生まれた瞬間」という溢れ出るオカルト感。

日常的にはめったに話せないようなことを「わかるわかる!」と言いながら話せること自体に驚いています。

興味があること、いいなと思う気持ちに素直に行動してきたから美咲さんと友達になれた。この記事で話した内容自体が引き寄せの法則の力を証明しているような気がしています。


鈴木美咲さんが紹介してくれた大切な本の一覧はこちら

1,「銀河鉄道の夜
2,「旅をする木
3,「ユルスナールの靴
4,「バルザックと小さな中国のお針子
5,「美の浄土
6,「引き寄せの法則-エイブラハムとの対話-
7,「ゾクチェンの教え