子供の頃から愛してやまない「長くつ下のピッピ」


タイトル:長くつ下のピッピ
著者:
アストリッド・リンドグレーン
紹介者:菅原 裕
内容紹介:Amazonより
「あしながおじさん」にヒントを得て,作者リンドグレーンの小さい娘が、「ねえ、長くつ下のピッピって女の子のお話を作って」と母に頼んだ。そこで生れたのがこの世界一つよい少女の物語だった。自由ほんぽうに生きるピッピに、子どもは自分の夢の理想像を発見し、大人は愛さずにはいられない野育ちの永遠な少女を見出す。

※ 菅原さんが紹介してくれた講談社のものは見つからなかったので、岩波少年文庫の本を参照しています。

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これ、超大好きな本で。
子供のころから愛してやまない。長くつ下のピッピ。もうね、これ何が好きかって、リンドグレーンは作者なので変わらないんですけど、この尾崎さんの訳で、この挿絵じゃないとダメなんです私のピッピは。

これは小学生の時に読んだ本で、実はこれ買ったんですよ中古で。えーと、初版が昭和58年だから、私が4才の時に出てるので、多分小学校の時に買って、実家の本棚にずっとあったのにどっかのタイミングで捨てたんですよね。

でも、無性に読みたくなって、今売ってるピッピってこの人の訳じゃないし、この絵じゃないんですよ。私のピッピはこれしかなくて、ついに、本は小田原の平井書店でしか買わないって決めてるのに、中古でアマゾンで買ってしまいました。

でも読んだらやっぱりこれが私のピッピだった!っていうくらい、大好きな本です。もう、40才が読んでも面白い。

話してる様子から大好きなのが伝わってきます(笑)。

ピッピはお母さんがいないんですけど、お父さんが船長さんで、はっきりと書いてないけど、どっかではぐれちゃったの、お父さんと 。ピッピとこのおさるのニルソン君は。

それで、ピッピはお父さんが昔買ってくれた家で一人暮らしをするんですよ。
その家の隣にはトミーとアンニカっていう兄弟がいて、トミーが男の子なんですけど、トミーとアンニカは良心的な良家の子女で、きちっとしつけられてるんだけど、もうピッピは破天荒過ぎて、、だけどそのピッピによってトミーとアンニカは凄く子供らしい子供になるんです。

もうこれはとにかく読んで頂きたい!という位好きです。

あと売っちゃったんですけど、おちゃめなふたご、エニドブライトンっていうイギリスの作家がいてポプラ社文庫からでてるんですけど、それがシリーズで6冊あって、このピッピとおちゃめなふたごシリーズが小学生の時に読んで、今なお愛してやまない、自分の原体験というか、読書の最初の最初ぐらいの。
好きなんですよね。大好き。

その、大好きって思うポイントってどういうものなんでしょうね?

うーん、なんでしょうね。分からない(笑)。

ワクワクするとか?

ワクワクしちゃう。
あとね、食べ物が凄い好きで。パンケーキとか出てくるんですよ。

美しいサンゴの首飾りとかピッピが持ってるの。ピッピは宝物探しが大好きで、自分のお家の周りにおっきな木の垣根があって、そこにトミーとアンニカのために飾りのついた剣だとかサンゴの髪飾りとか隠しておいて。

自分はすごい汚いビンとかが道に落ちてて、「私こんなに素敵なもの拾ったけど、あんたたち何も見つからないのね。」「どうしてあの切り株を探さないの?」ってピッピが言って、トミーが手を突っ込むと飾りのついた剣とかが見つかるんですよ。

その宝物探しをした時に、彼女はピクニックをしたかったから、パンケーキとかリンゴのジャムとか持ってくんですって、バスケットにいれて。その食べものが凄い想像されて、それが凄く好きで。

おちゃめなふたごって、イギリスの寮生活をする厳しい学校、寄宿舎生活をしてる2人の話なんですけど、やっぱりそこは中学生くらいの女の子だから、ナイトパーティっていって、夜のプールサイドに、皆がお昼の給食に出た、なんかこうハムだとかチーズだとかを持っていって、夜こっそりプールで泳いだあとで、皆でそのプールのふちで食べ物を食べるみたいな。

なんか、自分の出来なかったことをやっている羨ましさと、あと食べ物の美味しそうな感じと。

これ(ピッピ)本当に好きなんですよね。


お話しを伺った感想を少しだけ:
菅原さんがピッピの話をしている時の嬉しそうな表情がとても印象的でした。本当に好きな本なんだなぁ、と。ピッピを読めば、子供の頃の冒険心とか、あのなんとも言えないワクワク感を思い出せるのかも?と思ったり。おさるのニルソン君、という響きが最高に可愛くて気になります。


菅原裕さんが紹介してくれた大切な本の一覧はこちら

1,「長くつ下のピッピ
2,「ワーズワースの冒険
3,「リトル・トリー
4,「邪宗門」「大本襲撃」「放送禁止歌
5,「錦繍」「手から手へ
6, 「Michi みち